建設業界では、元請け下請けというピラミッド型の構造が存在し、様々なタブーが存在します。
下請け業者は元請け業者を飛び越えて直接施主であるお客様とやり取りをしてはいけないという暗黙のルールが存在します。仕事を依頼してくれる元請けとは、下請けにとって「お客様」であり、お施主様は、その「お客様のお客様」となるためです。

元請けと下請けの力関係

すでに、大手リフォーム会社で工事を進めていると仮定したとします。リフォーム会社というのは直接工事をする技能者は所属しておらず、実際の工事は下請けの業者が作業を行います。その際に追加工事が発生した場合、元請けのリフォーム会社を通さずにその現場の職人さんへ直接工事を依頼して、引き受けてくれるかどうかといいますと、恐らく限りなく可能性はゼロとなるでしょう。

なぜなら、あなたは元請け業者であるリフォーム会社のお客様であり、現場の職人からすると元請け会社がお客様だからです。

もし、そこで直接仕事を引き受けたとすると、「お客様のお客様を奪った不義理な業者」というレッテルを貼られ、以降その元請けからの仕事は無くなることでしょう。ややもすると業界全体で仕事を回してもらえない、いわゆる「干される」といった状況になることにもなりかねません。

9割以上の金属外装(建築板金)業者は、元請けからの仕事で営業しており、お施主様から直接仕事を頂きたいと考えていても、集客する方法がわからないため、現状に甘んじているというのが現実でしょう。かといって、下請け業は決して利益が出ないわけではありませんし、十分に事業が回るだけの仕事を元請けより頂けていれば問題はないという考え方もあり、リスクを負って事業を直接受注へシフトするということもエネルギーの要ることですので、業界の構造に沿って事業を進めるということも大切なことです。

お施主様のことを考えると、本来は工事技術の長けていることが重要となってくるところですが、そういった業者間取引きでの仕事の回し方ですので、担当同士の人付き合いが大切となり、人付き合いの上手な業者が高単価の工事を任せてもらうことにつながっているのです。

人付き合いが得意な人が得をする

これは建設業界には限りませんね。いくら技術が優れていても、人付き合いが上手くできなければ下請け業者にすらなることもできません。しかし問題となるのは、元請け業者の社長や監督に気に入られている会社であれば、仕事の質が悪くても工事を依頼されることがあるということです。「質の良い仕事を行うこと」よりも「付き合っている業者に気に入られること」の方が優先されてしまうことになりかねません。

人付き合いの上手な業者は、あなたにとっても魅力的な業者に映ることもあります。人当たりがソフトで自信があって施工数もこなしているでしょう。しかし実際の施工の品質を見抜くのは、外装工事に関してしっかりと知識を身につける必要があります。

 

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